前回の特集に引き続き、2022年度診療報酬改定で新設された加算を取り上げる。今回はコロナ環境体制を支える「急性期充実体制加算」「感染対策向上加算」の算定状況と課題を考えたい。
<分析条件>
データ期間:2022年3月~6月退院症例
改定前後の比較を行うため、2022年3月のデータが提出され、かつ2022年4月~6月のうち1か月以上のデータが提出されている病院
対象施設数:522病院
データ期間:2022年3月~6月退院症例
改定前後の比較を行うため、2022年3月のデータが提出され、かつ2022年4月~6月のうち1か月以上のデータが提出されている病院
対象施設数:522病院
急性期充実体制加算の算定状況
今回の改定で新設された急性期充実体制加算は、コロナ環境と共存しながら高度急性期医療を推進し、かつ地域医療を支えていくことを評価したものだ。体制加算と命名されながらも機能評価係数Ⅰではなく、7日以内の期間 460点、8日以上11日以内の期間 250点、12日以上14日以内の期間 180点と出来高算定で評価されている。本加算の増収インパクトは今回の改定では最も高い高額増収加算であるが故に、算定要件も非常に高いものとなっている(図表1)。
図表1 急性期充実体制加算 算定施設割合
図表2は、2022年7月時点の各地方厚生局の届出受理状況を基に、併算定はできない総合入院体制加算と急性期充実体制加算の算定状況を病床規模別に表示した。図表3の都道府県別と合わせて参照されたい。病床規模が大きくなるにつれて両加算算定施設届出割合は高くなっている。届出受理情報からは149病院の急性期充実体制加算が確認された。
図表2 総合入院体制加算・急性期充実体制加算 病床規模別届出状況
図表3 急性期充実体制加算 病床規模別都道府県別施設数
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