対象拡大された早期離床・リハビリテーション加算のポテンシャルは400万円以上!

leapJ_tokusyu

前回の特集に引き続き、2022年度診療報酬改定に関する分析を行う。今月は新たに対象ユニットが拡大した早期離床・リハビリテーション加算をテーマとする。2021年度までは対象が特定集中治療室管理料のみであったが、今回の診療報酬改定で救命救急入院料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料及び小児特定集中治療室管理料を算定する治療室が新たに対象となった。また、算定対象拡大以外の変更点として職種要件に言語聴覚士が追加された。尚、早期離床・リハビリテーション加算を算定した場合、疾患別リハビリテーション料を同日に算定することはできない(図表1)。

本号では、ICUでの早期離床・リハビリテーション加算算定状況、各ユニットの疾患別リハビリ実施状況を可視化し、チーム医療としてのリハビリの考え方と本加算算定に対する増収ポテンシャルを示しながら質の高いPFMについて解説したい。

図表1 早期離床・リハビリテーション加算の診療報酬改定内容
図表1 早期離床・リハビリテーション加算の診療報酬改定内容

<分析条件>
データ期間:2021年4月~2022年3月退院症例
対象施設数:563病院、対象症例:全499,407症例
分析対象施設:上記期間中に心大血管リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、呼吸器リハビリテーション料のいずれかを1症例以上算定している施設のうち、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、救命救急入院料のいずれかを算定している施設を対象とする。
〇図表2
左軸:早期離床・リハビリテーション加算の算定率:特定集中治療室管理料を1度でも算定した症例(臨時的取扱は除外)のうち、早期離床・リハビリテーション加算の算定率
右軸:リハビリ1日平均単位数:特定集中治療室管理料を1度でも算定した症例(臨時的取扱は除外)がICUでリハビリを実施した日における1日平均リハビリ単位数
〇図表3
左軸:早期離床・リハビリテーション加算の算定率:図表2と同じ。
右軸:リハビリ1日平均単位数:特定集中治療室管理料を1度でも算定した症例(臨時的取扱は除外)のICUでの総在室日数に占める1日平均リハビリ単位数
〇図表4:特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、救命救急入院料のいずれかを算定した症例のユニットでのリハビリ実施率。
〇図表5:各ユニットでのリハビリ実施率
〇図表6~8:ポテンシャル金額=「早期離床・リハビリテーション加算を算定した場合の合計金額(14日以上入室していた場合は14日間の算定とする)」−「期間中算定したリハビリテーション料(初期加算、早期リハビリテーション加算を含む)の合計金額」と定義。
※図表6(特定集中治療室管理料):早期離床・リハビリテーション加算を算定している施設については、早期離床・リハビリテーション加算を算定していなかった日(リハビリテーション料を算定もしくはリハビリ実施なし)も当該加算を算定したと仮定した場合の金額となる。

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