2022年度診療報酬改定の議論も活発になってきている。具体的な診療報酬改定対応が始まる前に実施しなければいけないことは、「前回改定対応の振り返り」と「次回改定にどう活かすかという検討」である。
今月は2020年度改定で新設された「せん妄ハイリスク患者ケア加算」の対応を振り返ることで、創設項目に対するスタートダッシュを切るための手がかりを見つけていく。
2020年度の診療報酬改定では、せん妄ハイリスク患者ケア加算が新設された(図表1)。
当該加算は、せん妄のリスクを評価し、リスクがある患者にせん妄対策を実施することで算定できる加算である。算定要件を簡潔に言うと、入院患者についてせん妄リスクを評価し、高リスク症例に対策を講じることで算定できるものである。
せん妄ハイリスク患者ケア加算の算定要件は、特定の病院でしか達成できないような要件ではない。また、せん妄対策自体は多くの病院で既に実施していることであり、業務フローを整備することで算定可能な病院が大半であろう(専門病院入院基本料算定病院等、算定できない病院も一部ある)。
<分析条件>
データ期間:2020年4月~2021年3月退院症例
対象施設数:898病院
対象症例:全症例
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