東京オリンピック開幕前後からの新型コロナウイルス感染拡大「第5波」。これに伴う4度目の緊急事態宣言等は、9月末をもって解除された。しかし、依然として「感染防止策の徹底」と「医療提供体制の確保」の2点が最優先かつ最重要な課題であることは言うまでもない。
これまで、医療機関等や介護事業所・施設の経営を広く薄く支える報酬特例(感染症対策実施加算や介護報酬の0.1%上乗せ)は、21年9月末をもって終了し、代わって感染拡大防止のための「かかり増し経費」の補助金支援、外来や在宅医療に対する提供医療機関等への診療報酬臨時特例の大幅拡充(特例点数の引き上げなど)が決まった。
今年度前半の特集は、6回に渡って「2022年度診療報酬改定の先読み分析」を行ってきた。今月は、冬季にむけての第6波の可能性等まだまだ先が読めない本感染症に対する10月以降の特例・臨時的措置についての概要を共有(図表1)することで方向性をチェックし貴院で実施している医療行為に対しても算定漏れ等がないかを確認したい。
今回は、数ある関連加算等の中から、DPCデータから判断できる外来診療行為、かつ、10月から550点に評価が拡大した(診療・検査医療機関に限定、自治体HPでの公表が条件)「院内トリアージ実施料」とコロナ感染症患者に算定する「二類感染症患者入院診療加算」を取り上げる。
<分析条件>
データ期間:20年7月~21年3月 退院症例
① 院内トリアージ実施料分析 937施設、1,978,618症例
分母:予定入院以外の症例
(様式1 予定・救急医療入院の入力が、100、101以外の入院症例)
分子:院内トリアージ実施料算定症例
② 二類感染症関連加算分析:755施設、107,560症例
分母:予定入院以外の症例
(様式1 予定・救急医療入院の入力が、100、101以外の入院症例)
分子:A210-00 二類感染症患者入院診療加算、または
A220-02 二類感染症患者療養環境特別加算算定症例
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