2020年度診療報酬改定では、一般病棟入院基本料等の届出を行う400床以上の病院において、患者の重症度をDPCデータで測定する「重症度、医療・看護必要度II」を用いることが要件になりました。従来からの個々の看護師が測定する「看護必要度I」を用いる病院でも、A項目およびC項目はレセプト電算システム用コードを用いて評価することで病棟看護師が実施行為のコスト入力と看護必要度の採点を二重で入力する必要がなくなり、業務負担の軽減に大きく貢献したと言えそうです。
一方で、看護必要度II(もしくはレセ電算コードによる評価の結果)を定期的にモニタリングしていないと、万が一3か月平均が基準を下回った場合には直ちに入院料の届出変更が必要となってしまいます。皆様の病院では、看護必要度II(同)をどのようにモニタリングしているでしょうか?事務部門が定期的に医事システム等から必要度関連の実施行為データを抽出し、数時間かけて日別・病棟別・診療科別などの集計結果を作成しているのではないでしょうか?あるいは、そのような集計作業ができる人員がいないため、従来の看護師評価を継続している病院もあるのではないでしょうか?
2020年8月、「病院ダッシュボードχ(カイ)」では、看護必要度に関する新たな機能「看護必要度モニタリング」をリリースしました。今号では、看護必要度II(もしくはレセ電算コードによる評価の結果)を事務職員の手間をかけずにタイムリーに把握し、院内のカイゼンに繋げる同機能の活用方法について解説します。
STEP1:未退院患者も含めて最新の看護必要度を把握する
新機能「看護必要度モニタリング」は、シンプルに以下の2つの機能で構成されます。
1)月別・診療科別・病棟別 ・・・重症度推移を月別、診療科別、病棟別に可視化
2)詳細 ・・・重症度を構成する各基準、項目別に可視化
他の病院ダッシュボードχの機能と比べて特徴的なのは、いずれもEF統合ファイルとHファイルのみで集計した結果を表示する機能であるという点です。そのため、未退院患者の状況も含めた最新の看護必要度をタイムリーに把握できます。
具体的な機能の詳細について、まずは上記1)から見てみましょう。
「LEAP JOURNAL」は、会員制サービスです。会員の方は以下からログインしてください。「病院ダッシュボードχ」および「EVE」をご利用の方は、無料で会員登録できます(以下の「新規登録」からご登録ください)。