2020年度診療報酬改定の新設加算
せん妄ハイリスク患者ケア加算を徹底分析

DBχワンポイントレッスン用見出し

 病院ダッシュボードχ(カイ)は、2020年10月にチーム医療plusのおすすめ加算として、「せん妄ハイリスク患者ケア加算」の新規追加を行いました。せん妄ハイリスク患者ケア加算は2020年度診療報酬改定で新設された加算であり、改定から半年が経ち各病院の算定状況に大きな差が見られます。ここでは、病院ダッシュボードχを利用し、他病院の加算算定状況や、自院での算定強化に向けた分析事例をご説明します。

【図表1】 2020年度診療報酬改定資料(厚生労働省)より
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STEP1:せん妄ハイリスク患者ケア加算の対象患者を確認しよう

 まずは、せん妄ハイリスク患者ケア加算の算定要件を確認しましょう。
 せん妄ハイリスク患者ケア加算は、入院早期にせん妄のリスク因子をスクリーニングし、ハイリスク患者に対して非薬物療法を中心としたせん妄対策を評価する加算として新設されました。加算算定の大まかな流れは以下の2点です。

1. 全入院患者に対して、リスク因子の確認(=スクリーニング)
2. 上記のうち、ハイリスク患者に対してせん妄対策の実施

 上記1のスクリーニングは、入院前又は入院後3日以内の実施、上記2の対策は、リスク因子確認後速やかに実施する必要があります。また、それぞれチェックリストの作成が必要であり、そのチェック事項は留意事項通知の別紙様式7の3(図表2)とされています。令和2年3月31日の疑義解釈では、「各保険医療機関が従来よりせん妄対策のためのアセスメントシート等を作成している場合は、当該アセスメントシート等を用いて対応してもよい(別紙様式7の3の事項を含む)」ことが確認されています。診療報酬改定以前より、せん妄対策を独自で取り組んできた医療機関も多いですが、今回の改定では、せん妄リスク因子と対策の明確化とそれに対する診療報酬点数が評価された形となりました。

【図表2】 留意事項通知の別紙様式7の3



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