新DPCに合わせてパスを見直そう

DBχワンポイントレッスン用見出し

2024年6月のワンポイントレッスンでは、同月適用の診療報酬改定を受けて、新しいDPC点数表に対応するためのクリニカルパス見直し方法をお伝えします。医療の質・経営の質の両面から、パス内容は定期的に見直したいところですが、中でも外せない見直しタイミングが診療報酬改定です。本稿を参考に、早期に取り組んでいただければ幸いです。

STEP1:影響が大きいDPCを特定しよう

そもそも診療報酬改定が、パス見直しの必須タイミングと言えるのは何故でしょうか。理由の1つはDPC点数表が刷新され、入院収益が変動するためです。「改定前に出来高払いだったDPCコードが包括払いに変わる場合」は言わずもがなですが、一見分岐が変わらないDPCでも、▼期間II日数が短縮する▼各期間の日当点が引き下げられる―ケースが少なくなく、手を打たなければ減収となる懸念があります。

とりわけ2024年度診療報酬改定では、期間I日当点を高く設定する「B方式」に該当するDPCコードが257分類から1,212分類へと激増しました。加えて、「B方式」以上に期間I日当点を高めに設定する「E方式」が創設され、47分類に適用されています。期間II以内の退院・転棟率に加えて、「期間II早期の退院・転棟が可能か」を検討する重要性が増したと言えます。

1日当たり点数の設定方法

出典:令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)より

また診療報酬改定では毎回、「医療の質を上げる専門職の取り組み」を評価する診療報酬項目が新設されます。例えば24年度改定では、リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算や栄養情報連携料などが新設されました。それらを算定する病院には、専門職の介入タイミングをクリニカルパス上に追記し、算定件数を増やす取り組みが求められます。

このように、診療報酬改定後は早期にクリニカルパスを見直す必要があります。ただ、パス種類が多い病院では、優先順位を付けて取り組まざるを得ません。病院ダッシュボードχの【新制度シミュレーション機能】では、改定前後の収益変化をDPC単位で分析できますので、影響が大きいDPCから見直しを進めましょう。

▼病院ダッシュボードχ>新制度シミュレーション>DPC>収益比較

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